WHYTREE ガイド
なぜなぜ分析とは?
起きてしまった問題に対して「なぜ?」を何度も繰り返し、目に見える症状ではなく根本原因までたどり着くための思考法です。トヨタ生産方式で生まれ、英語では 5 Whys と呼ばれます。特別な道具はいりません。ノート 1 枚と「なぜ?」という問いだけで始められます。
🌱 大事なのは「犯人探し」ではなく「仕組み直し」。 「誰がミスしたか」ではなく「なぜその仕組みだとミスが起きるのか」まで掘るのがコツです。
HOW
やり方(5 ステップ)
- 1
問題を 1 行で、具体的に書く
「サーバが落ちた」ではなく「本番サーバが 30 分停止した」のように、数字と事実で書きます。ここがツリーの根(ルート)です。
- 2
「なぜ起きた?」を問い、答える
問題に対して「なぜ?」を 1 つ問い、事実にもとづいて答えます。 憶測ではなく、確かめられることを書きます。
- 3
その答えに、また「なぜ?」を重ねる
出てきた答えを次の問いの入口にして、さらに深掘りします。 これを繰り返すのが「なぜなぜ」の由来です。
- 4
根本原因までたどる(目安は 5 回)
「人が不注意だった」で止めず、仕組み・プロセスの欠陥に行き着くまで掘ります。回数は目安。3 回で十分なことも、7 回かかることもあります。
- 5
根本原因に対策を立てる
一番深い原因に対して、再発しない仕組みを作ります。人の努力に頼る対策(気をつける・注意する)は再発しやすいので避けます。
EXAMPLE
具体例:本番サーバが 30 分停止した
同じ「停止した」でも、掘る深さで対策はまるで変わります。
「①メモリを増やす」で止めると、また別の入力でいつか落ちます。 ⑤まで掘って仕組みを直すと、同じ種類の障害がまとめて減ります。
WHY IT WORKS
なぜなぜ分析の良いところ
🔁再発を防げる
もぐら叩き(その場しのぎ)で終わらせず、原因の元を断つので、同じ問題が繰り返し起きにくくなります。
🤝人を責めずに済む
「誰のせい」ではなく「どんな仕組みだと起きるか」に視点が向くので、犯人探しにならず、心理的に安全に振り返れます。
👀認識をそろえられる
原因の流れが 1 枚に見える化されるので、チームで「どこが本当の原因か」の共通理解を持てます。
⚡今すぐ始められる
専門知識も特別なツールも不要。「なぜ?」と問うだけ。学習コストがほぼゼロで、どんな職種でも使えます。
TIPS
うまく掘るためのコツ
✓ 「不注意だった」で止めない
人の性質を原因にすると、そこで思考が止まります。「なぜ不注意でも防げなかったのか」とさらに問えば、仕組みの穴が見えます。
✓ 事実で答える/飛躍しない
憶測や決めつけを避け、確かめられることを書きます。原因と結果が「だから」でつながるか、下から読み返して確認します。
✓ 枝分かれしてよい
原因は 1 本とは限りません。「なぜ?」の答えが複数あるなら、枝を分けてそれぞれ掘ります。
✓ 回数はあくまで目安
「5 回」は決まりではなく目安です。仕組みの原因に届いたら、そこが根本原因。無理に 5 回に合わせません。